今まで、2016年3月に購入したCanon EOS 80Dを5年ほど使ってきたんですが、このほどSONYのフルサイズ・ミラーレス一眼機の中で最もコンパクトなモデルである「α7C」を購入しました。
実際に手にしてみると、めちゃくちゃコンパクトなのでどこにでも気軽に連れて行けるし、撮影時には人物の目にスッとピントがあうのでメリハリのある人物写真を撮れるようになりました。
今回は購入したSONY α7Cについて、購入動機、買って良かったこと、ここはイマイチだなと思ったことなどを書いてみたいと思います。
購入動機
まずは今回の購入動機についてお話しします。
※SONY α7Cについて知りたい人は飛ばしちゃってください。
一眼レフのピント性能が気になった
直前まで使っていたカメラは、キヤノンの一眼レフ「EOS 80D」でした。
このカメラはサイズ感も丁度よくグリップも握りやすいし、よく使うレンズとしてお気に入りの標準ズーム、単焦点、望遠を持っていたこともあり、概ね不満はなかったです。
ただ、どうしても気になる不満点が1つありました。それがオートフォーカス(AF)の精度というかピント性能です。
レフ機の場合、カメラのフランジバック(レンズ取付部からセンサまでの距離)に誤差があると、撮影した写真のピント位置がズレてしまうことがあります。
参考 【最近ピントが甘い…!?】フランジバックをチェックしよう《HOW TO メンテ》 – キヤノンイメージゲートウェイ
実は買った後すぐにピント性能に疑問を持ったので、キヤノンのサービスセンターに出してチェックしてもらったんですよね。ただそのときの回答は「問題なし」。どうもこのぐらいのピント性能は、このカメラでは通常レベルのようです。
公式から故障ではないとお墨付きをもらったとはいえ、その後もピントに違和感が残り続けていました。どうやら自分は柔らかいタッチよりもハッキリと解像した写真の方が好みのようです。
そこで独自にピント性能を調査し、カメラ側でAFのピント位置を「AFマイクロアジャストメント」で手動設定したりもしました。
しかし上記の記事のように調整をしたとしても、カリッと解像した写真になりません。やっぱりカメラの通常性能として割り切るしかないかと。すっきりしないものの、そういうものとして使い続けました。
ミラーレス一眼のピント性能が気になる
その後、世間では一眼レフカメラに代わって、各社からミラーレス一眼カメラが発売されました。その中でも、いち早くミラーレス一眼に注力したソニーが頭1つ抜けている感じです。
そこでふと思いました。「ミラーレスの解像感はどうだろう?」
まず、レフ機とミラーレス機では、オートフォーカス(AF)の方式が違うんですね。たとえば、上記のCanon EOS 80D(レフ機)と、今回購入したSONY α7C(ミラーレス機)を比較してみると以下のような感じ。
レフ機とミラーレス機のいずれの場合も、方式に違いがありますがどちらも高速なオートフォーカスを実現できるとのことなので、方式によるAFの差異はあまりないのかなと。
ただ、レフ機ではファインダー撮影時に「専用AFセンサー」を使っていて、さらに、ファインダーと撮像素子の切替えにミラーが用いられています。それに比べると、ミラーレス機の場合はいたってシンプル。
もしかしたら、この辺りの構造でピントの食いつき性能に違いが出ているのかもしれません。(※あき山の独自見解です)
であれば、ミラーレス機を使えば今まで気になっていたピント性能をクリアできるのではないか?と考えたわけです。
α7Cに決めたわけ
そんなわけでミラーレス一眼カメラに狙いを定めたわけですが、ではなぜα7Cなのか?についてお話します。
フルサイズセンサー搭載
Canon EOS 80DがAPS-Cセンサーだったので、次に買うなら一回り大きいフルサイズセンサーがいいなと思ってました。一般的にセンサーサイズが大きくなると、ボケを作りやすく暗所性能も上がります。であればフルサイズを選択しない理由はないです。
フルサイズの中級機であれば、ソニーならα7IIIやα7Cがあり、キヤノンならEOS RやRPがあります。今ミラーレス一眼カメラを製造していて勢いのあるメーカーはソニーとキヤノンなので、選ぶとしたらこの中からかなという感じです。
「フルサイズ=高額」について最後まで葛藤がありましたが、α7Cには以下のような心惹かれる点があったので最終的に購入を決めました。
フルサイズなのに小さい
加齢とともに重い荷物を持つのが苦になってきました。昔はやたら重いケースにギターを入れて電車に乗って移動したりしてましたが、今は重い荷物を体が受け付けてくれません。
カメラだと大きめと小さめで重量の差はせいぜい500gですが、軽いに越したことないです。まず軽いと、ちょっと写真撮ろうかなと持ち出す機会が自然に増えます。
フルサイズ機を小ささの観点で見ていくと、ソニーのα7Cがダントツです。ソニーが言うには、世界最小・最軽量だそうです。
世界最小・最軽量(*1)フルサイズミラーレス一眼カメラシステム
https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7C/index.html
*1 光学式ボディ内手ブレ補正機構搭載のフルサイズセンサー搭載デジタル一眼カメラとして。2020年9月時点。ソニー調べ
ソニーはイメージセンサーに定評がある
カメラのイメージセンサー市場で、ソニーは50%の世界シェアを握っていると言われています。なので、ソニー以外のカメラにもソニーのイメージセンサーが搭載されているケースも多いです。高いシェアを握るからこそソニーのイメージセンサーの性能は高いと考えることもできるわけで、そうなるとカメラもソニーのものを使いたいというのは自然な流れですね。
カラーバリエーションにシルバーがある
α7Cには、2種類のカラーバーリエーション(上面の色が黒またはシルバー)があります。
ただでさえ小さいボディなのに、シルバーを選択することで黒特有の威圧感を抑えられるし、可愛らしさが増します。これはシルバーを選ぶしかないでしょ!
キットレンズが超小型
α7Cには、ボディ単体での販売とズームレンズキットの販売があります。
ズームレンズキットに付属するレンズは「FE 28-60mm F4-5.6(SEL2860)」というモデルなんですが、めちゃくちゃ小型なんですよ。α7Cにこのレンズを装着してるところを見ると、小型&小型でめちゃくちゃ可愛い。これはズームレンズキットを買うしかないです。
ちなみにこのレンズは単体でも販売されていて、Amazonだと45,000円ぐらいで買えます。
購入はソニーストア
α7Cのズームレンズキット(色はシルバー)を買うことを決めたものの、どこで買うかは決めてませんでした。CanonのEOS 80DのときはAmazonで買ったので、またAmazonでいいかと思いつつ色々見てると、Amazonや家電ではポイントを差し引いた金額はほとんど同じで差がないです。
そんな中、実質価格はちょい高い(数千円プラス)ではあるけど、ソニーストアが良さげです。
ソニーストアは一見すると価格が高そうですが、My Sony IDを新規登録すると、期限付きですがカメラにも使える10%オフのクーポンが貰えます。これで他のネットストア(Amazonや家電)と比較しても、数千円高くなる程度で購入できます。
SONY公式 My Sony ID新規登録特典 | ソニー
ただ、このままだと実質価格は高いままなので旨味はないのですが、ソニーストアの場合、メーカー保証と同等の内容が3年間となる「長期保証<3年ベーシック>」が無料で付属するとのこと。
一般的な家電量販店のオプション保証は、「購入金額の5%で5年間保証」が多いです。今回のα7Cのズームレンズキットだと購入金額が24万円ぐらいなので、もし家電量販店で5年間保証を申し込むと約12,000円かかります。
まとめると以下。
どうでしょう。保証込みで考えると、ソニーストアがお得な気がします。保証期間についても3年を過ぎれば、保証というより買い換えが視野に入ってくるので、3年で十分かなと思います。
というわけで、私はソニーストアで購入しました。
開封してみた
α7Cズームレンズキット
2021年の3月下旬に届いたときの開封画像を振り返ってみます。
宅配で届いた箱に入ってたのはこれだけ。パッケージにキットレンズの写真も付いているので、たぶんこの中にレンズも入っているのでしょう。それにしても箱が軽い!
箱を開けてみました。左がレンズ、中央が本体、右がストラップです。最近は分厚いマニュアルも入っていないんですね。
開けました。おおおおおおおおおお、かっこいい!かわいい!
レンズを付けてみました。小さい!
ちなみにこのレンズ、通常は収納状態になっていて使用する時に回すんですが、そうすると前方に1.5cmほど突出するんですよね。つまり使用時は上の写真のサイズ感ではなくなります。気になる人もいるかもしれませんが、収納状態のサイズがめちゃくちゃ小さいので、私は全然OKです。
そのほか購入したもの
本体とレンズを含むズームレンズキットはソニーストアで購入したんですが、それ以外のものは全部Amazonで買いました。ソニーストアで買っても良かったんですが微妙に高かったので。(消費者はゲンキンなのです)
バッテリーと充電器です。それにしても両方合わせて16,000円ぐらいで高い!カメラ類のバッテリーってほんとに高額ですね。
それ以外にも、キットレンズ用の40.5mmのレンズ保護フィルターと、本体の液晶を保護するフィルムも買いました。
良かったところ
この記事は購入後1ヶ月ぐらいしてから書いているのですが、色々使ってみた感じで良かったところを挙げてみます。
カリッとした解像感
まずこれですね。そもそも今回カメラを買い換えるきっかけになった一番の動機が、EOS 80Dのカリッとしていない写り(よく言えばまろやか)だったので。
下の画像は縮小したものなのでわかりにくいと思いますが、元の写真はフィギュアの目にピントがあっていて、その位置での解像感がかなり高くなっています。
他にも載せられないので残念なんですが、子供の写真を拡大して見てみると、カリッカリに解像感があって、この点だけでも買い換えてほんと良かったです。
瞳オートフォーカス(AF)
人物撮影のときに瞳にビシッとピントが合っていると、写真がぐっと良くなります。というか瞳にピントがあってないとほぼ失敗と言ってもいいでしょう。
その点、α7Cにも搭載されているソニーの瞳AFの性能はとても良いです。
普段は室内で家族を単焦点レンズ(FE 30mm F1.8)で撮影することが多いのですが、瞳を自動判定してピントを合わせてくれるので、めちゃくちゃ助かります。スナップ写真はいちいち考えて撮影しないので、ピントを自動で合わせてくれてるので、撮影者はカシャカシャとシャッターボタンを押すだけでOKなので楽ちんです。ピンボケによる失敗を減らしてくれるので、後でパソコンで見てガッカリすることも減らせます。
風景もしっかり撮れる
風景の撮影も全く問題ないです。
とにかく小さい
もう何度も言ってますが、小さいので持ち運びが楽で、ちょっと散歩に出かけるときでも持って行くこともできます。
今回、α7Cの購入に合わせて、カメラバッグも新しいものを買いました。梅田のヨドバシカメラで不審者かというぐらいウロウロしまくって決めました。
このHAKUBAのカメラバッグ「Chululu(チュルル)」というシリーズは、可愛いデザインで良いですよ。これ以外にも小さいものや、もう少し大きいものもあります。
記事 【小型のカメラバッグ】Chululu(チュルル)ホリデイ ショルダーバッグ02を買ってみた
EOS 80D用として買ったカメラバッグもハクバのものなので、私はハクバのデザインが好きなんだと思います。この辺の感覚は女性寄りなのかもしれない。
残念なところ
実際使ってみた感じでは不満らしい不満はないです。というか一切ないです。
それぐらい気に入ってるってことなんですが、強いて不満点を挙げるとすれば背面のメニューボタンの位置でしょうか。
こんな感じで、メニューボタンが背面の中央にあるんですよね。
この位置って、右手からはちょっと遠くて押しにくいし、左手で押そうとすると、EVF(電子式ビューファインダー)に左手が重なって液晶がオフに切り替わっちゃうんですよね。またアクセサリーシューに外部マイクなどを接続した場合、マイクのプレートがちょうどメニューボタンの真上に来るため、メニューボタンを押しにくくなるようです。
まとめ
というわけで、新しく購入したソニーのフルサイズ・ミラーレス一眼カメラ「α7C」を紹介しました。
小さくて軽くて、持ち運びするには理想的なカメラですね。なので以下のような人にはおすすめできると思います。
趣味で使うものとしてはかなり高額な部類に入りますが、めちゃくちゃ気に入ってます。これからも色んな所に持って行って写真撮りまくりたいですね。
ではまた!