高級キーボードのブランド「リアルフォース」は、私もめちゃくちゃお世話になってます。
職場では自分で持ち込んだフルキーボード(R2SA-JP3-BK)を使っており、自宅では全く同じ仕様のテンキーレスモデル(R2TLSA-JP3-BK)を使ってます。
そのリアルフォースから、2011年11月に新しいモデルが出ました。こんな感じ。
以前のモデルは「R2」と総称され、今回出た新しいモデルは「R3」と総称されています。
新型のR3は無線にも対応しているとのことで、ついにリアルフォースでも無線化が!と言いたくなる気持ちもわかるんですが、従来モデル(R3)を3年ほど使用している自分からすると、新型モデル(R3)には色々と首をかしげたくなるポイントがあります。
以下、私が気になったポイントを挙げてみます。これからリアルフォースを検討している人の参考になればと思います。
新型R3で気になるところ
キーボードの奥行きが長すぎ
まず新型モデル(R3)の写真を見て、最初に思ったのがキーボードの外形です。
従来モデル(R2)では、フルキーボードだと14.2cm(奥行き) x 45.5cm(幅) x 3cm(高さ)、テンキーレスだと14.2cm(奥行き) x 36.9cm(幅) x 3cm(高さ)でした。
それが、新型モデル(R3)だと、フルキーボードで16.3cm(奥行き) × 46.5cm(幅) × 3cm(高さ)、テンキーレスで16.3cm(奥行き) × 37.9cm(幅) × 3cm(高さ)です。
気になるのは、奥行きですね。新型モデルでは従来モデルR2よりも2cmほど長くなっています。
キーボードを置くと机が狭くなって~という文脈は、大抵机の奥行きが狭いのが原因です。にも関わらず、新型モデルでは2cmも長くなってる。その原因はファンクションキーの奥側にあるボタン、インジケータ、ロゴのエリアです。ここにスペースを設けるとどうしても奥行きが長くなるし、見た目も悪くなります。ちなみに、同じ静電容量無接点方式のHHKBでは、奥側の側面に電源ボタンを設けることで、奥行き方向が長くなるのを防いでいます。
外形が丸っこいので安物感
外形が丸っこいのも気になります。
個人的には従来モデル(R2)の外形が角張ってる硬派な感じが好きだったんですが、新型モデル(R3)は角が丸くなってて、なんだかエレコムのキーボードのようです。女性ユーザを視野に入れてるのかもしれませんね。
カナ印字なしモデルがない
以前からこのブログでも何度か言及してますが、キートップに印字されたカナ文字は、この世から消えて欲しいと思ってます。ほとんどの人に何の利益ももたらさず、しかもデザインが悪くなる。百害あって一利無しです。
私が所持してるリアルフォースのモデルは従来モデル(R2)なので、当然カナ印字なしモデルがあります。
「日本語配列なんだからカナ必要でしょ?」的な理論は、カナ入力する人がほとんどいない人を考えれば、全く意味のないたわごとです。一刻も早くこの世からカナ印字が消えて欲しいです。
微妙にラインナップが少ない
私が自宅と職場の両方で使っているモデルは、テンキーの有無の違いだけで全く同じタイプです。
上の公式ページでフィルタに設定できる主要スペックから、私の持ってるモデルのスペックを挙げるとこんな感じです。
- 本体カラー:ブラック
- 通信方法:有線
- APC:あり
- レイアウト:日本語
- スイッチ音:静音
- キー荷重:30g
- キー印刷方式:昇華印刷
上記の私のモデルのスペックのうち、どうしても譲れない「ブラック、日本語、静音、30g、昇華印刷」を新型モデル(R3)を指定して検索すると、1件も引っかからない。
キー印刷方式を昇華印刷からレーザー印刷にすると引っかかるなど、どれか1つを譲ると新型でも引っ掛かるんですが、譲れないスペックを全部指定すると1件も引っ掛からなくなります。
そんな感じで、従来モデル(R2)に比べて新型モデル(R3)では商品のラインナップがやや少ないという印象です。コスト的な問題もあるのでしょうけど、これではユーザーの好みに応じたモデルを選びにくいような気がします。
Bluetooth接続は使いにくい
どうしても無線がいい!という人にとっては、新型モデル(R3)のハイブリッド(有線とBluetooth)はありがたいと思います。ですが、以前HHKBで静電容量無接点方式のBluetooth接続を使っていた身からすると、そもそも静電容量無接点方式でBluetooth接続は使いづらいんじゃないかと思ってます。
HHKBの場合、Bluetooth接続にすると一定時間操作をしなかった場合、スリープに入ります。スリープを解除するためには、電源ボタンを長押ししないと復帰できません。
新型モデルR3のBluetooth接続も同じで、スリープに入ると電源ボタン1秒押しのスリープを解除する必要があるようです。これ、地味に面倒なんですよ。
新型モデルR3では、スリープまでの時間を10分と30分で選べるようですが、HHKBでの経験から、10分でいちいちスリープしてたら使いづらいからと30分に設定すると、今度は電池の減りがかなり早くなると予想されます。
結局、静電容量無接点方式の場合は、メカニカル方式やメンブレン方式とは違って、スリープからキータッチだけで復帰できないのが諸悪の根源です。というか、スリープから即復帰しないのが嫌なら、そもそも静電容量無接点方式で有線にするか、他の方式のキーボードを使えばいいだけです。
新型R3で良さそうなところ
変換キーと無変換キーの位置
一般的にWindows版のキーボードには、スペースキーの左に無変換キー、右に変換キーがあります。旧型モデル(R2)だけでなく新型モデル(R3)でも、日本語配列だとスペースキーの左右に変換・無変換キーがあります。(下のリンク画像は、従来モデルR2のキーボード)
配置自体は同じなんですが、新型モデルでは、スペースキーの左右幅が小さくなっているため、変換キーと無変換キーが中央に少し寄っています。これのおかげで、左右の親指で変換・無変換キーを押しやすくなると予想されます。(下のリンク画像は、新型モデルR3のキーボード)
ちなみに、Windowsユーザの大半はこの変換・無変換キーを使っていないと思うのですが(1年ほど前の自分もそうでした)、Macではこのキーで日本語入力をオンオフするのが一般的です。
私の場合、ネットで「Windowsでも変換・無変換キーに日本語入力のオンオフを割り当てると便利!」という記事を読んで、試しに設定してみたんですが、これがなかなか便利です。現状、半角/全角キーを全く使わなくなるレベルまで移行できていないですが、変換・無変換キーで必ずオフ、必ずオンを指定できるので、かなり便利だと思いました。
というわけで、新型モデル(R3)では、この変換・無変換キーが中央に寄っているので親指で押しやすくなり、ここに日本語入力のオンオフを割り当てることで便利になりそうです。
まとめ
というわけで、色々書いてきましたが、私は今回の新型モデルR3はスルーです。
無線で運用したいなら、FILCOあたりのメカニカル方式のキーボードを使います。とはいえ、私の場合メカニカル方式はチャタリングの問題があるのでもう使いませんけど。
ではまた!