PC用キーボード「リアルフォース」(RealForce)はファンが多く、私も気に入っていて自宅と職場の両方で使っています。
しかし、文字入力を重視している人、ビジネスで使いたい人、ゲームをしない人、光らなくてもいい人にとっては、現行のモデルでは少々選択肢が狭いように思います。
今回は、現在(2025年1月)の時点で、このような需要を満たしてくれるリアルフォースの仕様はどのようなものかをまとめたいと思います。
3つのモデルについて
公式が発表している現在のリアルフォースのラインナップには、4つのモデルがあります。
現行モデル
- R3(2021年11月発売)
→ 有線無線の両方で使える。パネルデザインを変えることができる
- R3S(2022年6月発売)
→ 以前のR2モデルのデザインを踏襲。有線のみ
- RC1(2024年10月発売)
→ 矢印キーがない(70%)、コンパクトなキーボード
- GX1(2023年3月発売)
→ ゲーマー向け。他社のメカニカルスイッチモデルに似たデザイン
REALFORCE
【R3キーボード】 静電容量無接点方式を採用し独特の打ち心地で好評のREALFORCEがリニューアル
REALFORCE
【R3Sキーボード】 静電容量無接点方式を採用し独特の打ち心地で好評のREALFORCEから、R2キーボードのアップグレードモデル『R3Sキーボード』が新登場!
REALFORCE
静電容量無接点方式を採用し独特の打ち心地で好評のREALFORCEから70%サイズでコンパクトなモデルが登場。
REALFORCE
【GX1 キーボード】 静電容量無接点方式を採用し独特の打ち心地で好評のREALFORCEから、ついにゲーマー向けモデルが登場!
なお、以前のR2というモデルが僅かにまだ流通しています。しかし既に生産は終了しているので、今回は選択肢には挙げていません。
販売終了モデル
- R2(2017年10月発売)
→これぞリアルフォースといったシンプルなデザイン。有線のみ。
文字入力を重視する場合に重要なポイント
文字入力を重視しつつ、これからリアルフォースを購入しようと考えている人は、現行の4モデルから選択することになります。
その場合、ずばり以下のような仕様を備えることが重要だと私は考えます。なぜその仕様が重要なのかは、各項目の下に書きました。
文字入力を重視した場合に重要な仕様
- 矢印キーとファンクションキーがあること
→ これらのキーがあったほうが文字入力に集中できるため。(2ストロークで代用すると一瞬思考が分断されてしまう)
- テンキーあり/なしが選べること
→ 数字を打ち込む頻度が多い/少ないでモデルを選べるため
- 全体のサイズがある程度小さいこと
→ 大きいと机の領域上を圧迫してしまうため
- スペースキーの横幅が小さいこと
→ 変換・無変換キーを日本語入力のオンオフに使う際に、スペースキーが邪魔にならないようにするため
- 日本語配列であること
→ US配列はスペースの横幅が長すぎるため(US配列の最大の欠点です)
- キーのカスタマイズ(ソフト的に変更できること)
→ キー配列を部分的にカスタマイズして効率を上げるため
- キー荷重30gを選べること
→ 45gが一般的ですが、文字を大量に入力するなら30gが良いため
- かな表記のないキーキャップであること
→ キーキャップのかなの表記は既に形骸化しており、デザインを悪化させてしまうため
- キーキャップの表記が昇華印刷であること
→ 長く使っても表記が剥げないようにするため
文字入力をする上ではこれらの観点は重要だと思いますが、一部私の好みもあることも事実です。しかし、文字入力を重視している人ならおそらく半分以上の項目で共感してもらえるのではないでしょうか?
では、これらの条件を踏まえた現行のリアルフォースがあるのかを探っていきたいと思います。
現行モデルに足りないところ
実は結論から言いますと、上記の条件を全て満たす現行のリアルフォースのモデルは今のところ存在しません。各モデルで、何が足りていないのかを以下にまとめました。
R3Sに足りないところ
- 昇華印刷のモデルがない
→ 公式の交換用キーキャップで対応可能だが、わざわざ買う必要がある
- 日本語レイアウトで、かな表記のないモデルがない
→ 公式の交換用キーキャップで対応可能だが、わざわざ買う必要がある
RC1に足りないところ
- 矢印キーがない
→ 矢印キーがないことがこのモデルのメリットなのでそもそも欠点ではないですが、文字入力を重視するなら、矢印キーとともにDelete、Home、Endなどのキーもあったほうが良いため
- 日本語レイアウトで、かな表記のないモデルがない
→ 公式の交換用キーキャップで対応可能だが、わざわざ買う必要がある
GX1に足りないところ
- スペースキーの横幅が長い
- 昇華印刷のモデルがない
→ 公式の交換用キーキャップがないため対応できない
という感じで、4つのモデル全てで足りない部分があります。
解決策
ではリアルフォースは諦めるしかないのか?というと、そうでもないです。
実は上の「足りないところ」をよく眺めると、足りないものではあるが「対応できる」ケースがあり、そうなると1つのモデルが浮かび上がります。
それは…
R3Sモデルのキーキャップを入れ替える
これです。
つまり、上記の条件を完璧に見たそうとする場合、ハードウェアの構成上、R3、RC1、GX1モデルは脱落します。そして、R3Sモデルの場合、キーキャップを入れ替えれば条件をクリアできるのです。つまり以下の構成を揃えるのです。
REALFORCE
【R3Sキーボード】 静電容量無接点方式を採用し独特の打ち心地で好評のREALFORCEから、R2キーボードのアップグレードモデル『R3Sキーボード』が新登場!
REALFORCE
※本製品はR3シリーズ、R3Sシリーズ日本語配列専用の製品となります。英語配列、R2シリーズではご利用いただくことができません。また、キーボード本体は付属しません。あらかじめご了承ください。 キーキャップの色は画像と実物とで見え方が多少異なる場合があります。
本体が約23,980円、キーキャップが約11,880円で、合計約35,860円です。
ちなみに、本体の色は、ブラック系(ダークグレー)以外にホワイト系(白)も選べます。
キーキャップは、ダークグレー以外に、ブルー、レッド、グリーン、ピンク、イエロー、パープル、ホワイトも選べます。
合計金額としては高くなりますが、最近のキーボードは高額なものが多いですから…。よく比較対象になるHHKBだと、HHKB単体が約36,850円であり、HHKB Studioが約44,000円です。なので上記構成はむしろ安いぐらい(?)です。
まとめ
というわけで、文字入力を重視した場合に最も使えるリアルフォースを紹介しました。
実は、自分で紹介しておきながら、私が今使っているリアルフォースは上記の組合せではないです。私は販売終了したR2モデルというのを会社と自宅の両方で使っていますが、35,860円のハードルに阻まれています。
上記組合せではキーキャップを余計に買うところが無駄だと思うので、そのことを踏まえて、私からリアルフォースの販売元である東プレさんに伝えたいことを最後に書いて終わります。
東プレさんに伝えたこと
- R3Sの形状で、昇華印刷のモデルを販売して下さい
- R3Sの形状で、かな表記無しのモデルを販売して下さい
→ 日本語配列のかな表記は現在は全く意味をなしていません。業界の先陣を切ってかな表記そのものを根絶して下さい
- R3Sの形状で、ホワイト系30gのモデルを販売してください
→ ホワイト系の需要は確実にあると思いますので検討して下さい。このままではロジクールにホワイト系キーボードを独占されてしまいます
- R2モデルのキーカスタマイズのソフトウェアを更新し、R3,R3S並みに全てのキーのカスタマイズができるようにして下さい(R2は過去モデルなので無理には言いません)
- キーキャップのカラーバリエーションを単に増やすだけでは、利用者はおしゃれなデザインを作れません。この色の組合せは格好いい!と思わせるような色配列を作って販売して下さい
ではまた!