星野源という人物に興味を持ったので調べてみたら意外な結果が!

雑記

SPY×FAMILYのエンディング曲「喜劇」をきっかけに、星野源という人物に興味を持ったので、色々と調べたりしてました。

それまでの私が星野源に対して知っていることと言えば、逃げ恥というTVドラマで新垣結衣と共演して、その流れでガッキーと結婚し、過去に重い病気になったことがあるとかで、アニメがかなり好きで、下ネタも辞さない、ぐらいです。彼が出ているドラマや映画は一切見たことないし、音楽は時々Amazon Music Unlimitedで流れてくるぐらいです。

興味のきっかけは、喜劇という完成度の高い曲が、楽譜も読めない中(ギターは弾けるらしい)数年前に独学で始めたDTMで制作されたという記事を見たこと。DTMで曲を作るといっても喜劇のような曲って独学で何とかなるもんだろうか?という疑問とともに興味が広がったという感じです。

エッセイ

調べていくと、どうやら星野源は文章も書くらしい。彼のドラマや映画は面倒だから今すぐは見ないけど、文章ならちょっと読んでみようかなと、kindleで星野源のエッセイを買って読んでみました。

最初に「よみがえる変態」というこの中では一番古いエッセイを読んだんですが、これがなかなか面白い。というかこの人は本気で変な人だというのがビシビシ伝わってくる。特に唖然としたのは、小学生だったときのエピソード。ウンコを漏らしそうになって我慢できずにブリッとしたら足の付け根からウンコがスーッと流れ出て、気が動転してそのウンコを手ですくい取り、廊下の壁に投げつけたという話。

人前に出ることを仕事としている芸能人や芸人は、自分が普通の人であることを偽っていかに変わった人間であるかを拡大して話す「ビジネス変人」みたいな人が多いと思うんですが、星野源のこのエピソードを見た時に、小学生はビジネスのことなんて考えないし、ビジネスではウンコを壁に投げれない、この人は本気の変人だと感じました。他にも子どもの頃の色々なエピソードがあって、ビジネス変人をしている人からしたら羨ましいほどのリアル変人エピソードが満載です。

本当は軽く1冊読んで終わるつもりだったんだけど、最初に読んだエッセイが面白かったので、そのまま2冊目と3冊目も読んでしまいました。

2冊目には、くも膜下出血になったときの話があってなかなか壮絶です。元々この人はワーカホリックなところがあって、寝不足を押して延々と仕事を続けてしまう人のようです。それが原因かはわからないですが、ある日レコーディングを終えた直後にとんでもない頭痛に見舞われます。そのまま救急車で病院に運ばれ緊急手術。結局、最初の手術だけでは完治しないので、2回目には開頭手術も行ったそうです。結果的にはそれで今まで通りの生活ができるようになったそうですが、その流れがなかなか壮絶で、しかも正直に文章に表れており、その人柄と危機的状況に引き込まれました。

なぜ売れているのか

3冊を読み終えて疑問が湧いてきます。それは「なぜこの人は売れているのか」ということです。既にこれだけ売れてる人なんで「星野源はなぜ売れてるか論」は各所で行われてるはずなんですが、私自身が何事も分析しないと気が済まない性質なので、自分なりに分析をしてみました。

その結果、彼の人気の源泉は「ビジュアルと中身のギャップ」と「露出の多さ」だと感じました。

基本的に彼は男前の部類ですが、めちゃくちゃ男前ではない。男前というよりは清潔で純朴な都会っ子という感じです。一頃は童貞役のオファーばかりが来ていたというエピソードもあるぐらい、見た目の普通感は半端ないです。また身長も168cmと高くない。まぁ自分よりは高いんですけど。

見た目清潔で整った顔立ちだけど、背は高くないし童貞感がある。ここまでのスペックなら該当する役者はたくさんいるでしょうが、そこにプラスして音楽とエッセイをやってることがあり、掛け合わせるとそんな人は世の中にいないよねとなる。最近のネットビジネス(SNSやYouTube)の生き残り戦略でよく言われる、掛け合わせによる個性の獲得ですね。

アウトプットもほとんど全て自ら創作していて、ビジュアルの普通感にそぐわないほどのレベルです。ビジュアルの普通さとレベルがマッチしてないというか、とにかくビジュアルと中身のギャップが凄いんですよね。

音楽の話でいくと、まず音楽の趣味が大変よろしい。若い頃から細野晴臣、Earth, Wind And Fire 、Michael Jacksonなどを好んで聞いてたこともあり、割とブラックミュージックに好みが寄ってるようです。J-Popで活躍する中で、バックボーンが全然違うところにあるというのはそれだけでかなりアドバンテージがある気がします。彼の作った曲がポップでありながら渋みを持っているのはそのためでしょう。

また、活動の場が多岐にわたることもファンを釘付けにする効果がありそうです。更新頻度(要は露出機会)が高く、全く違うカテゴリで活躍するということが、ファンの囲い込みに繋がっているように思います。今回の私の場合、音楽とエッセイで釣られた感じですね。

彼は周囲から音楽活動一本に絞れと言われ続けたようですが、それでも頑なに音楽、俳優、文筆の三本柱を崩さなかったそうで、これも現代のネット社会における潮流(露出の高い人が売れやすいという現象)にマッチしていると言えそうです。一昔前のミュージシャンは音楽一本って人が多く、それで成功してる人が多数いましたが、現代のネット社会では一本の柱だけで売れることは難しいでしょう。

冒頭のDTMの話

冒頭の話に戻りますが、喜劇は1人でパソコンを使って制作されたらしいです。以前はギターを使って曲を作っていたようですが、コロナ以後にDTMを独学で覚えてから毎回試行錯誤で作っているそうで。喜劇ではローズの音色で複雑な和音が響いていますが、この和音にしてもコード名や音楽理論は全く意識しておらず、ただ響きを重ねながら耳だけで判断してるそうです。

おそるべし星野源…。

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