極悪の健康診断の結果がわずか4ヶ月で改善した話

細マッチョ計画

ここ10年ほど、年1回の健康診断の結果がレッドゾーンに入り続けていた。

脂肪肝外来というものに通っていた時期もある。脂肪肝外来では、肝硬変に突入したか否かを先生にウォッチしてもらう。先生からの指導としては、糖質を控え目にしてダイエットすることが大事ですよと言われるだけだったので、いつまで経っても健康診断の結果は好転しなかった。体重が減っていないからといって殴られるわけでもないし、美人がダイエットさせるように誘惑してくれるわけでもない。本当に圧をかけてもらいたければ、それ相応の(例えばライザップなど)に入会しなければならない。

そんなわけで、思い切ったダイエットもせぬまま(つまり痩せないまま)、何なら微妙に体重の上場来高値をじわじわ更新しているような状況だった。

しかし、2024年の元日にその時がやってきた。何の前触れもなく急に「あ、ダイエットしよう」と。今まで10年以上も体重が上がり続けてきたおっさんが、急に思い立ったのである。

そして以下に説明する方法で、2024年元日から4ヶ月ほどで75kgあった体重が70kgを下回った。たった5kg、されど5kg。今まで50年ほど生きてきて、意志を持って5kgも痩せたことは一度もなかったので、自分としては快挙だったと思う。

その結果、3ヶ月経過時に受けた健康診断の結果がこちら。

1年前には赤い数字が多かったが、今回の健康診断では見事に赤い数字がなくなった。たった5kgほど痩せただけでこれほど改善したことに自分でも驚いている。

ダイエットは今のところ無理をするでもなく継続できているので、今回はこのダイエット内容について書き残そうと思う。

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ダイエット内容

まず、以下が2024年の元日に決めたダイエット内容だ。

  1. 食事制限(おやつ一切禁止)
  2. 運動(散歩だけ)
  3. 朝食を取る
  4. 炭水化物やや少なめ、タンパク質やや多め
  5. 晩飯の後すぐに温かい飲み物を作る

やってることはこれだけ。

今回のダイエットで一番奏効したのは1番だろう。おそらく誰がダイエットしたとしても食事を制限することが一番難しいはず。なので、今回は1番について説明することにする。

思い通りに食べることを諦めること

まず、自分がなぜ食べ過ぎるかについて話そう。

自分は昼間の仕事が好きではなく、というか労働そのものが嫌いなので、いつも仕事からストレスを受けている。昼間受けたストレスから目を逸らすためにどうしてもおやつのドカ食いがやめられなかった。ストレス時には、こんな糞みたいな人生なんて消えてなくなればいいという自虐的な気持ちもあるので、ドカ食いは一種の自傷行為でもあった。

しかし痩せるためには、まずはこの「無駄なものを大量に食う」をやめなければならない。そこで考えたのは、我慢するのではなく「自分はそれをできないのだと考える」ことだった。

食べたい気持ちを我慢するのはそもそも難しい話だし、一時的に我慢できたとしてもいずれリバウンドが来る。そういう観点からもダイエットで重要なのは「思想」だし、自分が行うダイエットの思想が自分の体に自然に馴染まないといけない。これまでダイエットについて正面から向き合うことがなかったのは、自分にフィットする思想がなかったからだ。それが、2024年の正月に唐突にフィットする思想が見つかった。それが「たくさん食べることやストレス解消に食べることは、自分にはできないこと」という考え方だった。

例えば、足が悪くて歩けない人のことを考えてみよう。自分の足でどこにでも出向いて、色々なことを体験したいと思うのは人として自然なことだ。しかし、歩くことができないのならそれは望んでもできないことだ。この人にとっては、少なくとも「歩くことで外の世界を体験すること」はできないことなのである。もちろん歩けないとしても、それに代わるように別の体験をすることは人生に重要だが、ここではそういう話はしない。歩けない人が「歩く」ことは「無理」であり、「諦める」しかないのだ。

この考え方は、自分の場合、3Dゲームを通して実感することがあった。

自分は3D酔いするので3Dのゲームがほぼできない。どうぶつの森ですら酔うので、全国で3D酔いコンテストなるものがあったとしたら、かなり上位に入るのではと思う。それでもスプラトゥーンは好きなゲームで、何とか慣れるように頑張っていたものの、日数が開くとやはりすぐ酔ってしまう。最近のゲームは高い完成度で興味をひくものも多いが、大抵は3D表現であるため、やりたくてもできないものが多く歯がゆかった。

ここ何年か3Dゲームに関して諦めるしかないという気持ちを抱えていたところに、ダイエットのことを考えていたら、急にこの2つの感覚が同じではないか?と思ったのだ。つまり、「自分にとって3Dゲームを諦めることって、思い通りに食べるのを諦めることと同じではないか」と思い至ったのだ。そして「そもそも人間歳を取れば、歩けなくなって思い通りに出かけることもできなくなる。それと食べることができないことも同じじゃないか」と思い始めた。

3Dゲームについては、スプラトゥーン3を諦めたときにとても残念な気持ちになったが、今は納得している。何なら3Dゲームを諦めたおかげで別のことに時間も使えるというメリットもある。だったら、思い通りに食べることを諦めることもできるんじゃないか?と。それを諦めれば、健康になるだろうし他のことに時間を使えるんじゃないか?と思ったのだ。「自分の気持ちとは関係なく、できないことがある」→「諦める」という流れは、体の不自由さ、3D酔い、老化など、身の回りにはたくさんある。そういうのを受け入れながら我々は生きているのだ。

思い通りに食べることを諦めたあと

いったん「思い通りに食べることを諦めること」を受け入れたら、そこからは「思い通りに食べること」自体が、自分には関係ない世界だと思えるようになってきた。

コンビニに行って美味しそうな食べ物を目の端で捉えても、「自分はこれを食べることはできない。自分にとって、足が悪くて歩けないこと、3D酔いでゲームをできないことと同じだ」と思うようにした。というか自然に思えるようになった。

これは年老いていくときの心境にも似ていて、若い人のように飛んだり跳ねたりできなくても、徐々に歳を取れば別に羨ましくもなくなる。コンビニスイーツは跳んだり跳ねたりできる若い人に向けられたものであって、体が老化している自分には不向きだし無理なこと、と考えられるようになった。

こう考えられるようになると自然とドカ食いや無駄食いをしなくなり、というかお菓子類とアルコールを一切摂取しなくなった。そのおかげで、少しずつではあるが体重が減り始めたのである。

ちなみに、この考えは「少しずつ食べる量を減らす」とか「食べるお菓子を限定する」とか、そういう話ではない。「無駄なもの(お菓子やアルコール)を食べられないこと」を受け入れるか受け入れないか二者択一なのだ。曖昧な程度問題を受け入れるのが苦手な人や(自分だ)、性格的に完璧主義に近い人(自分だ)には、特に向いている思想だと思う。ただし、そのような完璧主義な人が無駄なものを完全にカットすると、最終的にはあらゆる食べ物を食べなくなり拒食症一直線になるので、この思想はあくまで無駄なもの(お菓子やアルコール)に限定した考え方であるということを付け加えておく。

まとめ

というわけで、自分のダイエットの思想の要になっている「思い通りに食べることを諦めること」について話してみた。

「自分はできないから無理」「若い人と自分は違う」などと考えるのはネガティブだと思う人もいるかもしれない。そういう人には向いてない思想だと言える。元々ポジティブな人は別の方法でダイエットに取り組んだ方が効率が上がるはずだ。

しかし皆さんご存知の通り自分はスーパーネガティブな人間なので、こういう「無理と思うこと」についての思想は割とすんなり体に馴染む。「人は生まれ持った性質でできないこともある」みたいな考え方に違和感のない人は、ぜひ上記のように考えてみてほしい。驚くほど「無駄なものを食べること」から距離を取ることができる。

自分の適正体重は61kgぐらいなので、そこに到達するためにはあと8kgほど痩せないといけない。さすがにここからは運動も併用しないと厳しいだろうし、現に体重の減りも当初より鈍化している。ただ、健康診断の結果は好転したので、ここから先はボチボチとやっていくつもりである。

ではまた。

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