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2020年夏アニメ、終わっちゃいましたねー。
今期のリアルタイム視聴の本数は、前期よりも1本多い5本でした。ここ最近は期間の視聴本数が少なめですが、今期はキラッと光るものが見れたので良かったです。
では簡単ですが所感を話してみます。
良かったアニメランキング
第1位「放課後ていぼう日誌」
一番良かったのは・・・「放課後ていぼう日誌」でした。
今期は、圧倒的な存在感を示した「ていぼう」が文句なく1位です。全12話に捨て話が1つもなく、終始面白かったですね。
原作は、小坂泰之先生の同名の漫画です。現在6巻まででてます。
ていぼう部の4人のキャラクターがそれぞれ個性があり、みんな魅力的でした。安定の動画工房の作画も素晴らしかったです。
綺麗な背景の中を、ハイレベルの作画で描かれた魅力的なキャラクターたちがキラキラと動き回る、それだけで十分素晴らしいんですが、なかなかここまでパーツが揃うのは珍しいですね。一部では「女子高生がやってみた」というフォーマットだから盛り上がったという論評がありますが(確かにそれもありますが)、ストーリー、作画、キャラクターの特徴の各パーツが見事に噛み合ったからこその面白さでした。
Twitterを見ていると推しのキャラクターが4人に割れているところも面白かったですね。それだけ各キャラクターが魅力を備えていたということでしょう。ちなみに、私は主人公の鶴木陽渚(つるぎひな)ちゃんが好きです。期間中にこんなイラストも描きました。
料理した魚を食べる描写も良かったです。ゆるキャンなどでもそうでしたが、やっぱり食べ物のシーンは食い入るように見てしまいますね。キャラクターが美味しそうに食べる仕草を見てるだけでおじさんの心は洗われますw
第2位「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 完」
2番目に良かったのは・・・「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 完」でした。
これまで1期、2期と人気の高かったラブコメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」(通称、俺ガイル)の3期で、しかも完結編です。
原作は、渡航先生によるライトノベル。アニメ3期が始まる前に原作は完結しており、アニメはそれを追いかける形に。
今回の俺ガイルは、自分の中では1位の「ていぼう」の後ろをぴったりと付いていく展開でした。1位と2位が圧倒的で、このどちらが今期の覇権を取るのか自分でも興味津々でしたが、最後まで「ていぼう」が1位を譲らず、俺ガイルは2位となりました。
さて、今回の3期(完結編)について、どこから話したものか。色々書きたいことがあるので、思いついた順に書いていきます。(以下、妄想が入っているのでかなり長いです)
中盤の展開について
私は常々、最も好きなアニメはラブコメで、ラブコメを見るためにアニメを見ていると言っても過言ではない!公言してきました。俺ガイルも大好きな作品で、ファンタジーやSFの要素が全くない純粋なラブコメということで1期2期を高く評価していました。なので、今回の完結編も、始まる前からかなり期待していました。
特に2期からの繋がりで始まった1話冒頭は、雪の中を雪乃と結衣が静かに話す、幻想的で美しいシーンです。否が応でも期待が膨らみました。
しかしですね、正直なところ今回の中盤の展開は、全くと言っていいほど自分の好みに合わなかったです。まぁ今から見返すと評価の高かった2期でもイマイチな部分はあるんですが、それ以上に今回の中盤はパッとしない展開だったように思います。というか、そもそも論で今さら言うなって話ですが、俺ガイル特有のもったいぶった表現(共依存などの中2的な概念の置き換え)を、自分は全然好きじゃないってことに気付かされました。
直接的な表現をせずに指示語や比喩表現を使いすぎることにも、弊害があるなと今回感じました。指示語や比喩表現が多いと「この言葉の真意はこうかな?」などと視聴しながら自分の理性が稼働しちゃうので、物語を感性で視聴できなくなるんですよね。その結果、自分自身が物語の完全な傍観者になる。悪く言うと、しらけ気味になってしまう。中盤はそんな感じでぼーっと見てました。
ヒロイン2人が強い
しかし、そんな中だるみの中盤があっても、この物語のヒロイン2人の魅力は強力でした。正直なところ、どんなに話がショボくても、この2人のヒロインがいれば何とでもなるぐらいのパワーを秘めてます。
キャラのパワーが強いと、ショボい話とは全く別に、視聴者が(特に自分は)勝手にキャラの動きを想像しちゃうんですよね。「雪乃は八幡に助けられたとき悔しさと嬉しさを両方感じたのだろうか」とか「結衣は何日も何日も眠れぬ夜を過ごしたんだろうか」とか。キャラ愛が強すぎて2次創作してしまう人の感覚に近いのかもしれません。
なので、少々中盤がショボくても、自分の好きじゃないストーリーが展開しても、脳内でキャラの動きを補完してしまうので、それなりに楽しめてしまうんですよね。今回の俺ガイルを見ていた人は、そういう見方をしていた人が、自分以外にもそれなりにいるんじゃないでしょうか。
負けヒロインについて
私は恋愛で負けて号泣する負けヒロインが大好物と普段から公言してます。(とんだ性癖だな)
※「敵わない」じゃなく「叶わない」の方が適切ですね。
それはともかく、今作の結衣は最高でした。号泣シーンが1回だけでなく、2回(4話と11話)もあるなんて最高過ぎる。ラブコメアニメの歴史に残る負けヒロインだったと断言できます。
OP曲について
最高の負けヒロインである結衣に想いを馳せつつOP曲を聴くと、これがものすごい曲であることがわかります。本編で吐露できなかったダークサイドの結衣が、その想いを曲に乗せたという感じです。
曲のほうは、これまで俺ガイルのOPを担当してきた、やなぎなぎさん(歌)と北川勝利さん(曲)のタッグです。
Amazon Music Unlimited対象曲なので、加入している人はすぐにプレイリストに入れましょう。そして歌詞を表示させて下さい。加入してない人は、この機会にぜひ。プライム会員なら月額780円です。
Amazon Amazon Music Unlimited
では、歌詞を抜粋しながら「ここがエモい!」という箇所を考察というかコメントしてみます。
エンドロールの先は
いつまで経っても望んだ続きを写さない
「いつまで経っても」というところに、現状を打開できず、どうすることもできない結衣の気持ちが表れてますね。
もしこの物語が終わるのなら
結末は雪じゃなく雨が降ればいい
初めてこの部分の歌詞を見たとき、とんでもなくデカい負の感情だなとゾクゾクしました。もちろん「雪」とは「雪ノ下雪乃」のことで、ここで結衣はハッキリと「結末は雪乃じゃないほうがいい」と吐露しているわけです。
結衣は、優しそうな母親が出てくることからも裕福で何一つ不自由なく育ってきてることが推測されますが、そんな結衣がおそらく初めてとも言える巨大な負の感情に当たり、思わず「雪じゃなく」と口走ってしまうところがとんでもなくエモいです。
何もかも大切なのに
捨てる順番を考えるのはなぜ?
結衣が、友人でもある雪乃と八幡のどちらを捨てるか考えてしまう、という主旨ですね。そして、結衣自身は、雪乃のことは大切な友人であると本編でも何度も言っているんですが、ここではその友人である雪乃を先に「捨てる」ことを考えてしまうと言っています。
もしこの物語が終わるのなら
結末は起こり得る最高にしてよ
なぜって余地がない程笑えるの
せめて最後の強がりくらい上手くしたい
いやーここ凄いですよね。結衣が純粋に「結末は最高にしてよ」と思っているはずがなく、うまくいかない状況に半ば自棄になって「最高にしてよ」と言ったのが想像できます。
もしこの物語がはじまるなら
プロローグはツツジ色の花が咲けばいい
なぜって雨のあとは芽ぐむもの
いつか枯れて思い出になっても忘れない君を
「この物語がはじまるなら」という部分は、複数の解釈ができそうですが、「雪乃と八幡が付き合うことになって物語がまた始まったら」という意味が一番近そうです。
その場合、物語のプロローグでツツジ色の花が咲けばいいと結衣は言います。気になった私はツツジの花言葉を調べたんですが(花言葉を調べる男、あき山)、「節度」や「慎み」だそうです。めちゃくちゃエモいですね。。。
結衣は、雪乃と八幡が付き合うときには、自分は節度を持って慎みながら2人を見守ると決めたんでしょう。ただ「咲けばいい」とやや投げやりなところもあり、苦しさも同時に伺えます。
流れきった文字の後
隣り合う手を取った
この歌詞は最後の部分ですね。ここまで、結衣の色々な葛藤が綴られてきたんですが、最後は「隣り合う手を取った」とあります。これは、色々葛藤したけど、やっぱり雪乃の手を取ったと解釈できるんじゃないでしょうか。つまり、本編のように、ダークサイドを見せない結衣に戻っていったと。
結衣の苦しみと慎みを考えると、なんとも切ない歌詞ですね。
本編では描写されなかった結衣の心の内を、OP曲に乗せてここまで表現できるとは、作詞をしたやなぎなぎさん、素晴らしい切り込みですよねw
東山奈央さん
ここまででもわかるように、私は雪乃よりも断然結衣推しなんですが、その結衣の声を当てたのが、これまた私の好きな声優の1人、東山奈央さんなんですよね。
東山さんと言えば元気な女の子役が多いですが、負けヒロインも多いんですよね。青ブタの「古賀朋絵」や、今期アニメのかのかりの「更科瑠夏」などがパッと思い浮かびます。
東山さんの声と俺ガイルの結衣は、親和性がとんでもなく高いですね。普通はよく知ってる声優さんの場合はその声優さんを意識しがちなんですが、結衣に関してはキャラそのものの声という感じで見事なハマリ役だったと思います。
もちろん、雪乃の早見沙織さんも素晴らしかったし、佐倉綾音さんや悠木碧さんも素晴らしかった。俺ガイルの4人のヒロインが可愛いのは、声優さんがそれぞれハマリ役だったというのが大きいですね。
俺ガイル総評
ラブコメは、うまくいったり行かなかったりすることを経て最終的にきちんと結論を出すべき!というのが昔からの私の主張(好み)です。
そういう意味では、俺ガイルという作品は、雪乃と結衣の葛藤をきちんと表現した上で、最終的に雪乃と八幡が付き合うことになったというのは個人的に大いに評価できるところです。
ただ、上でも書いたように、そもそも回りくどい表現は視聴側の感情を減衰させることと、中盤のプロムのゴタゴタ、雪乃の家族が不必要に登場し過ぎなことなどから、4、11、12話以外はいまいちだったように思います。そういう観点から、今期のアニメでは2位としました。
ただ、1位のていぼうよりも遙かに長々とブログを書いてきたあたり、やっぱり自分は俺ガイルというラブコメ作品にはかなりの思い入れがあるんだなと気付きました。雪乃と結衣という2人のヒロインはこれからも事あるごとに思い出すでしょうね。
その他
他に完走したアニメについてちょっとコメントしておきます。
宇崎ちゃんは遊びたい!
全体通して楽しく見れたんですが、なんというか引き込まれる感じがなかったように思いました。
個人的にラブコメであまり好きじゃない見せ方は、結論を先延ばしにして視聴者の興味を継続させる手法なんですよね。散々セックスアピールしておきながら、主人公が気付かない&すれ違いで結論を先延ばしにするのは、じれったくて軽くイライラしました。
ただ、大空直美さんの演じる宇崎ちゃんがかなりのハマり役で良かったですね。放送開始前から大空さんならきっとハマるんだろうなと思ってたら、案の定ぴったりでした。
ところで、このうざ絡みというのは最近のラブコメの新たな手法なんですかね。この後アニメ化が予定されてる「イジらないで、長瀞さん」という漫画も、主人公がうざ絡み系のヒロインに絡まれ続けるという話です。
彼女、お借りします
「彼女、お借りします」(通称、かのかり)ですが、これについては色々思うところありますね。ネットでは主人公がクソとか散々言われてましたが、私もその点は概ね同意だし、正直あまり好きな話の展開ではなかったです。
でも、この物語が色々言われる根本の理由は、主人公が「クソ」なのではなく「等身大の大学生」だからだと思います。
この主人公はヘタレ系思考回路を持った、単なる等身大の普通過ぎる大学生なんですよね。自分が大学生だった頃を振り返っても、恋愛において相当ダメなことしましたよ。主人公の言動は幼稚だけど、そういう意味では普通なんだと思います。
でも物語が面白いかどうかは別ですね。40代で子どももいる自分からすると、主人公の言動はどうしても幼稚すぎて感情移入できない。自分の感覚とのズレが大きければ大きいほど物語を楽しめないのは仕方ないことです。ネットでは社会人が多く感想を書いているためにクソという意見が多いですが、中高生が見る分には共感できるところが多いんじゃないでしょうか。
実際、現時点(2020/10/18)での最新17巻のAmazonの評価を見ると、評価数238個で星4.5。レビューを見ても好意的に捉えている人が多いです。
まぁ世間には色んな人がいるので当然色んな感想があるんですが、私は駄目でした。主人公だけでなく色々と。挙げるときりがないですが以下。
- じいさんばあさんなどの家族が出過ぎ。家族どうでもいい。父母ぐらいならいいけど、祖父祖母ともなると一気に萎える。
- レンカノみたいな風俗サービスに出て、あのキャラクター達のようにピュアでいられるのはおかしい。(アニメにリアリティは必要ないが、いくら何でもリアリティがない)
- コミュ障がレンカノを続けるのはおかしい。というかあのレベルのコミュ障だと正直キツイ。
- 主人公が街を歩くときに、いちいち周りの奴が「あの子可愛いよな」と囁くのがうざい。女の子が可愛いことを表現するのに、周りの評価を使い過ぎるのは安易。しかも、主人公が周りのこうした声を聞いて「やっぱり水原可愛いよな」などと同調してしまう。こういう安易な描写が、至るところに見受けられる。
実は私はアニメ化される前から原作を買っていたんですが、8巻で耐えきれずにストップしました。
ちなみに、漫画アプリ「マガポケ」を利用すると、1ヶ月遅れぐらいで最新話をずっと無料で読み続けることができます。私は今でもこれで最新話を読み続けてるんですが(読んでるんかい!)、どれだけ話が進んでも好みじゃないなあという感じです。

まぁ2期も決まっているようで、何だかんだ言いながらアニメは全部見そうです。ラブコメ好きを公言している以上、押さえとかないといけない作品であることは間違いないので。
Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season(前半クール)
さすがの迫力ある演出、意表をつく展開、圧倒的なキャラの魅力に溢れた作品です。
2期では、強欲の魔女「エキドナ」が登場し、ますます華やかになりました。エキドナは坂本真綾さんが声を当てていて、可愛らしさに溢れた良キャラですね。
ただ、初めて1期を見た時のような強烈なインパクトはなかったように感じました。やっぱり基本構造の死に戻りが同じなので、仕方のないところではあります。
非完走アニメ
今期の非完走アニメは、「ド級編隊エグゼロス<Hネルギー解放版>」、「デカダンス」、「ピーター・グリルと賢者の時間 大賢者ver.」、でした。
Twitterを見ていると、デカダンスはかなり面白かったようで、これだけでも完走するべきだったかなと思ってます。機会があったら見てみようと思います。
期間中に見た過去作
今期の期間に見ていた過去作についても紹介します。ざっと挙げるとこんな感じです。
「響け!ユーフォニアム」のスピンオフである「リズと青い鳥」は、以前から見たい見たいと思っていたんですが、ついにdアニメストアに登場しました。なので速攻で見ましたよ。室内で起こる心の機微だけを表現した作品なのに、これだけ人を魅せることができるというのは、原作者の武田綾乃先生とアニメーション制作の京アニの力ですよね。
まちカドまぞくは2019年夏アニメですが、途中で止まってたので今回最後まで見ることにしました。なぜ途中で止まっていたのかというと、ギャグが肌に合わなかったから。ただ、百合展開としては大いに興味があり、今でも2次創作として桃シャミをよく見かけるので、やはり押さえておくべきかなと。
となりの吸血鬼さんは2018年秋アニメですが、これも途中で止まっていたのを今回最後まで見ることにしました。中止と再開理由は、まちカドまぞくと全く同じです。そういえば、今期ていぼうで黒岩先輩の声を当てた篠原侑が、人間側の主人公を演じています。全く声が違うので驚きです。
まとめ
というわけで、2020年の夏アニメの所感と、同時期に見た過去作の紹介でした。
今期は、全方位に全く隙がない「ていぼう」と、2人のヒロインが強すぎた「俺ガイル」のツートップが完全に抜けていたように感じました。
ではまた!